日本バドミントン学会・第7回学術大会が2024年3月2日に愛知県の至学館大学で行われました。初めて参加したので報告します。
会場の至学館大学とは?
今回会場となった、愛知県の至学館大学はレスリングで有名な大学で、吉田沙保里選手や伊調馨選手など多くのオリンピック金メダリストを輩出しています。至学館大学の最寄り駅の共和駅には「金メダルの町共和、金ちゃん」の看板が飾られています。また、アリーナ入り口にはオリンピック選手のパネルも掲げられています。



第7回学術大会(まだ7回目)
さて、日本バドミントン学会・学術大会は今回で7回目となります。まだまだ演題数は少なく、全部で8演題とシンポジウムという内容です。しかし、確かにここには日本の最先端の研究がありました。
一般演題発表① 座長 十枝内厚次(至学館大学)
O-1 | 車いすバドミントンにおけるラリー分析から戦術への応用 | 日比野真音透、兒玉友、(日本福祉大学) |
O-2 | 熟練者と未熟練者におけるバックハンドドライブのショットパフォーマンスの比較 | 清水幹弥、山田洋(東海大学) |
O-3 | バドミントンのフォワードランジにおけるtoe-in接地の接地時間と足底荷重圧 | 有吉厚平(大阪体育大学) |
一般演題発表② 座長 有吉厚平(大阪体育大学)
O-4 | 低酸素トレーニングによるバドミントンパフォーマンスへの効果 | 吹田真士1、染谷菜々美2、藤澤佳史2、永渕雄大2、漆崎真子3、(1筑波大学体育系、2筑波大学、3筑波大学大学院) |
O-5 | バドミントンプレー時の聴覚の影響に関する検討 | 井上翼(西日本工業大学) |
O-6 | 高強度パフォーマンスに及ぼすBCAA摂取の影響 | 十枝内厚次、小栁海晴(至学館大学) |
一般演題発表③ 座長 中谷敏昭(天理大学)
O-7 | 誰もがバドミントンに親しめる環境づくりに関する一考察 愛知県内におけるパラバドミントンの普及に着目して | 兒玉友(日本福祉大学) |
O-8 | 小学校体育へのバドミントン導入を支援するための用具・学習プログラム開発および実証研究の提案 Bird for Tomorrow 未来の羽根プロジェクト(仮) | 西島壮。吹田真士、山崎将幸、宮田美文 |
シンポジウム コーディネーター 十枝内厚次(至学館大学)
研究成果を社会に還元するために バドミントンの橋渡し研究を考える | 西島壮(東京都立大学) |
制約主導アプローチの可能性について | 吹田真士(筑波大学) |
アスリートに対するエクソソーム研究 | 上田洋司(藤田医科大学) |
よい動きにつなげる段階的トレーニング | 藁科侑希(東京経済大学) |
所感
1つ目は、ここには、最先端の内容があり、今後の指導に行かせる確かな知見がありました。例えばtoe-inの活用についてや制約主導アプローチによる指導の導入など、これからの指導に即行かせると思います。演題数はまだまだ少ないですが、今後も継続して参加する価値があると思いました。また機会があれば発表にも挑戦したいと思います。
2つ目は、障害者バドミントンの普及や小学校へのバドミントンの普及など、ジュニアへの普及以外にも、バドミントンのできる社会貢献活動にはまだまだ課題があることがわかりました。懇親会で耳にした、バドミントンが苦しんでいても、バドミントンが社会に何もしていないので、誰もバドミントンを助けない。バドミントンはまだそのような存在という言葉が心に刺さりました。バドミントンを通じて社会貢献するという視点をもっと考える必要があることを思い知らされました。
3つ目は、バドミントン学会への参加者がまだまだ少ないこと。学者が研修していることを実践、発展させることは現場でしかできません。現場の人間がもっと興味を持って、学会に目を向けなければならないと思います。そのためには、この学会をもっと普及させることが必要だと痛感しました。中には現場を知らない人間がものを言っていると批判的にとらえる人もいるかもしれませんが、粘り強く普及に努める必要がありそうです。
以上今回の感想になります。
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